【2023年最新版】サプライヤーポータルとは?活用メリットや導入効果を分かりやすく解説
サプライヤーポータルを活用することで、企業はサプライヤーとの関係強化や強固なサプライチェーンの構築を実現することができます。
目次
サプライヤーポータルとは?
サプライヤーポータルは、企業とそのサプライヤーが利用する専用のポータルサイトを指します。
このサプライヤーポータル(あるいはベンダーポータルとも広く認識されています)は、情報の共有、文書の管理、調達業務の進行、在庫の管理、内部のコミュニケーションなど、多様な目的で利用されています。企業のデジタル化推進度合いによって、その活用状況は異なります。
特に、多くのサプライヤーを持つ大企業においては、サプライヤーとのコミュニケーションや調達業務を一つのプラットフォーム上で効率的に管理するためのサプライヤーポータルの利用は、サプライチェーンマネジメントにおいて重要なソリューションと言えます。
基本的に、ポータルサイトは情報やコミュニケーションを一元化する目的で利用されますが、サプライヤーポータルではその機能に加え、業務効率の向上を目指すための特別な機能が求められることもあります。
本記事では、サプライヤーポータルの活用によるサプライヤーとの情報共有や業務効率の向上、さらにはサプライヤーポータルを活用するメリットについて詳しくご紹介します。
サプライヤーポータルを用いたサプライヤーとの情報共有
近年では、SlackやTeamsなどのチャットツールが普及し、時間・場所を問わずのコミュニケーションが当たり前となりました。
しかし、業務フローや重要な情報が担当者間のみで共有されることが多くなり、結果として社員の異動や退職により業務フローが失われ、業務が滞るケースも多くなっています。
サプライヤーポータルを用いることで、こういった情報の属人化を防ぎ、サプライヤーとの情報共有のデジタル化を実現することができます。
情報共有に用いられる主な機能
・掲示板やWiki
ポータルに搭載されている掲示板やWikiなどの機能を用いることで、サプライヤーや社内のコミュニケーションをデジタル化します。
・コンテンツ管理
サプライヤーとのコミュニケーションに用いるコンテンツを管理するために必要となります。製品資料や請求書など、カテゴリーや用途などに応じての管理が必要となるため、セキュリティも重要なポイントです。
・ワークフロー
承認漏れや確認漏れを防ぐため、業務フローをワークフロー機能を用いて定義します。
サプライヤーポータルを用いたさらなる業務効率化
サプライヤーとの情報共有に留まらず、サプライヤーポータル上で受発注や在庫管理など調達関連作業を行うことで、さらなる業務効率化を期待できます。
しかしながら、すでに多数の既存システムが混在しているケースがほとんどで、1つのソリューションですべての業務をまかなうことはできないため、これら複数のソリューションと柔軟に連携できるポータル製品が必要となります。
会計管理、調達、ユーザー管理システムと連携することで、サプライヤーのオンボーディングから、発注書作成などの調達の初期段階から過去の支払請求書の確認など、取引の最終段階以降に至るまでのサプライチェーンプロセス全体を処理することが可能となります。
業務効率化のため用いられる主な機能
・情報共有の簡素化(セルフサービス)
コンテンツ管理や掲示板、通知などの機能を活用することで、サプライヤーは必要な情報を企業担当者に聞くことなく、いつでもどこからでも取得できます。
全サプライヤーに認識して欲しい新情報の通知も、未読のサプライヤーへの再通知や担当者から連絡するなどし、情報共有を簡素化しながらも徹底することができます。
・新規サプライヤーとの取引開始手続き(オンボーディング)の効率化
サプライヤーポータルを活用することで、新規サプライヤーの登録プロセス(オンボーディング)を簡易化します。
サプライヤー自身に取引開始に必要な情報をポータルから提出してもらい、また提出情報を基にしたマスターデータの重複確認やサプライヤーのリスク検証などを自動化することで、手作業を削減することができます。
また、新規サプライヤーのために利用方法やポリシー、FAQなどを提供することで、スムーズな取引開始手続きを促します。
・配送の追跡やレポートの簡略化
カスタマイズされたレポートで、複数のサプライヤーを追跡し、自社の進捗状況を一目で把握できます。
また、在庫レベルの詳細を把握できるだけでなく、発注が必要なタイミングを通知することで、日常業務を維持しつつ、顧客の要望にも対応できます。
・購買に関する最新情報の把握
請求書、発注書、支払履歴といった情報を簡単に入手できるだけでなく、出荷の変更や更新情報、納期予定、支払い状況、業者からの通知などもリアルタイムで確認できます。
・ダッシュボード
これらの情報をひと目で把握するための各サプライヤーにカスタマイズされたダッシュボードを用意することで、様々な情報の確認を簡単に行えるようになります。
サプライヤーポータル活用における3つのメリット
ここまでサプライヤーポータルの活用方法をご紹介してきましたが、サプライヤーポータル活用のメリットをまとめると、次の3つになります。
1.サプライヤーとの関係強化
サプライヤーとのより円滑なコミュニケーションや情報共有により、企業間のやり取りを効率的に行えます。
さらに、報告書や最新情報もセキュリティを担保した上で、より簡単に共有できるため、情報の透明性も向上します。ガイドラインが明確で、無駄のないワークフローがあれば、信頼とコミュニケーションが高まり、サプライヤーと良好で長期的な関係を深めることができます。
2.データや重要情報の精度の向上
サプライチェーンマネジメントには大量のデータが含まれているため、人的ミスのリスクが高まります。サプライヤーポータルを用いて正確な情報をリアルタイムで自動的に提供することで、情報の透明性や精度が高まり、コミュニケーションも円滑に進みます。
3.自動化によるワークフローの強化
サプライチェーンの進捗に従い、サプライヤーはどのタイミングで次のワークフロー手順に進むべきかを判断できるような通知を必要としています。ワークフローや通知機能を用いることで、こういったプロセスを自動化すれば効率性がアップするだけでなく、マニュアルによる管理業務も削減されます。
Liferayで構築するサプライヤーポータル
大企業向けポータル『Liferay DXP』は、ポータルサイトを通じてユーザーに優れたデジタルエクスペリエンスの提供ができる製品です。
Liferay DXPで構築するサプライヤーポータルでは、次のようなことを実現できます。
- 自由なデザインを用いた最新のインターフェースの構築
- サプライヤー登録業務(オンボーディング)の自動化
- 業務に必要な書類の共有、掲示板のディスカッションを介してのサプライヤーとの連携
- 非常に柔軟な権限管理
- 一般ユーザーによるページ、フォームやワークフローの作成・管理
- サプライヤーポータルで必要になる多くのサブシステムを、1つのプラットフォーム上にシームレスに統合
高いカスタマイズ性や拡張性が強みのLiferay DXPを活用することで、企業の独自要件に応じたサプライヤーポータルを活用することができます。
Liferay DXPで構築するサプライヤーポータルについては、こちらよりご覧頂けます。